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説教

「やる気を出せ」と言う上司は無能?部下のモチベーションを潰すNGワードと本当に必要なリーダーシップ

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「はあ…この仕事やってらんない!」
来月のフェアにお客様集客目標50名必達!ってさ、何を根拠に上層部は決めてんの?勝手に個人目標を上で決めておいて絶対必達?ふざけんな!俺らの意見なんて何も聞いてないじゃん!で、同期の佐藤はなんで40件って俺より少ない目標なんだよ!」
相当ご立腹の鈴木さんです。
鈴木さんは上司に思い切って目標を下げてもらうように進言しに行きました。
しかし残念ながら、鈴木さんは上司に一喝されました。
「目標達成はおまえのやる気次第だろ!やる前から何言ってんだお前!」
鈴木さんは取り付く島もなく傷心し自分のデスクに戻ってきました。
そして逆に今度は自分を責め始めます。
「やる気?そうか…俺はやる気を出せば行けるのか?俺はやる気が足りないのか…ダメ社員なのか俺は??やる気を見いだせない俺はダメ人間なのか??」
鈴木さんは気持ちが追い込まれていきました。
しかし、本当に鈴木さんはやる気が無いからダメなのでしょうか?
否!
上司は鈴木さんへの指導を放棄し一番楽な精神論で押し込んだだけです。
やる気があるかどうかは、仕事の成果に何も関係ありません。
特に受動的なやる気は仕事の成果に影響しないと言っても過言ではないでしょう。
このような物言いをする上司を持ってしまうと厄介です。
鈴木さんのように追い詰められる人が続出するからです。
端から見ると「やる気を求める上司は別に悪くないのでは?」と思ってしまいがちですが、
今回は、部下へやる気を求める上司の無策さとやる気に頼った仕事がどれだけ不安定なものか…
そして本当に部下のやる気を引き出す方法について考えていきましょう。



「やる気」だけで仕事をする人は信用できない?その危険性とは

鈴木さんは上司に一喝されやる気のない自分自身に対して落ち込み始めました。
「上司の言うことはもっともだ…俺は仕事を舐めているのかもしれない…気合が足りないんだ!」と必死に自分で思い込み始めました。
ただもともと営業が苦手だという自覚がある鈴木さんは、お客様へ積極的に声をかけるのが本当に辛いのです。
「仕事だ!これは仕事なんだ」と割り切りながらなんとかやってきただけなのです。
「今の仕事をやっているうちに好きになることもあるから…」と同僚や親にも言われて信じてやってきました。
一向に営業が好きになる気配がありません。「あーやっぱり俺はだめなんだ!」と言うと、鈴木さんはだんだん会社に行くことが嫌になってきました…。
苦手なものにやる気を出すなんて無理です。
似たような経験をしたことはありませんか?
一方、同期の佐藤さんは俄然今回の目標に対してやる気です。
「よし!俄然やる気が出てきたぞおおおおおお!!!!」
昔から松〇修造のような熱血漢の佐藤さん上司への猛アピールも欠かしません。
これを見た鈴木さんは余計に落ち込んでいきました…。
あなたが鈴木さんの立場だったらどう思いますか?
おそらく余計に落ち込んでしまうのではないでしょうか?
では見方を変えます。上司というものはやる気がある人を信用しがちです。
「そんなにやる気があるなら任せよう!」と上司は思うのではないでしょうか?
ただ、少し意地悪な見方をすれば、佐藤さんはこう言っているわけです。
「じゃあやる気が無ければ仕事をしません。」
そうなんです、やる気に頼って仕事をする人は、何かの要因でやる気が無くなったら終わりです
進んで仕事をしたいというような人は、何かやりたいこと(部分業務)があるわけです。
それにアサイン(役割を与える)されなければ途端にやる気が無くなるかもしれません。
もしくは、プライベートで良いことがあってテンションが上がっているだけかもしれません。
もしそんな佐藤君に嫌なことがあったら途端にそちらに気を取られてやる気をなくす可能性もあるわけです。
ですから、上司としてはやる気に頼っている部下は、逆に怖い部分も大きいということです。
冷静でできる上司はやる気次第で仕事の波があるような社員に仕事を任せないのです。
今回は鈴木さんの上司が彼にやる気を求めたことにより鈴木さんは負のスパイラルに落ちていきました。
やる気を出させようと精神論を押し付けても、鈴木さんは追い詰められていくだけなのです。

仕事に「やる気」は本当に必要?成果を出すための本質とは

「え?じゃあ社員の純粋な仕事のやる気を否定するのか?」
いえいえそんな気は毛頭ありません。
問題はそのやる気の理由と中身です。
まあやる気があるのであれば自分の中に何かその仕事に期待するものがあるからでしょう。
ただ、いくらやる気があっても仕事に予想外の困難やトラブルはつきものです。
トラブルなどでやる気をなくすこともあるかもしれません。
期待が高い分落胆も大きくなることはやる気が高かった分反動がひどくなりがちです。
途端にやる気を失ってしまうと、仕事を投げ出す可能性も無きにしも非ず。
では逆にやる気も関係なく淡々と引き受けた場合はどうでしょう。
特に期待してその仕事をしているわけではありません。
ですからトラブルなどが起こっても本人は「やっぱりな」くらいで収めてしまうかもしれません。
感情に左右されないので、仕事が安定するのです。
ですから鈴木さんのように「やる気が無いとダメなのか?」なんて考える必要はありません。
筆者の経験上やる気を前面に出してくる部下には、試しに本人の適性に合わない仕事を割り振りました。
これでやる気をなくして仕事をしないようなやる気次第で仕事をする社員には、大きな仕事は怖くて任せられません。

部下の「やる気」を引き出すのは上司の仕事!無能上司にならないための3つの視点

やる気というのは流動的なものですから、冷静な上司はやる気で仕事を任せませんと言いました。
ではできる上司はやる気に関して全く考慮がないわけではありません。
そもそもなぜ上司はやる気を求めるのか?
やる気がある部下がいる方が扱いが楽だからです。
上司的にも、やる気のある部下に仕事を任せた方が上司自身の対外的にも面目が立つからです。
だからダメ上司はやる気を求めます。
それに乗せられてはいけません。やる気に関係なく、あなたは今充分会社に貢献しているではないですか?
あなたは朝ちゃんと出社し与えられた仕事をこなし残業もして会社に貢献しています。
それなのに「やる気がない」と責められる筋合いはありません。

1. 部下の「強み」と「適性」を見極める

部下のやる気を引き出すにはまずその部下が何を得意とし、どんな仕事に喜びを感じるのかを理解することが重要です。
苦手なことを「やる気がない」の一言で片付けるのではなく強みを活かせる配置や役割を検討しましょう。

2. 具体的な「目標」と「プロセス」を明確にする

「やる気を出せ」という精神論ではなく達成すべき目標を具体的に示し、その目標に至るまでのプロセスを一緒に考え、サポートすることが上司の役割です。
小さな成功体験を積み重ねることで、部下は自然と自信とやる気を育んでいきます。

3. 「承認」と「フィードバック」で成長を促す

部下の努力や成果を正当に評価し具体的なフィードバックを与えることで、部下は「自分は認められている」「成長できている」と感じ、内発的なやる気を高めます。
失敗を責めるのではなく改善点を共に考え、次へと繋げる姿勢が大切です。

まとめ:精神論はもう古い!「やる気」に頼らない組織を作る

「やる気を出せ」という上司は、部下への指導を放棄している可能性が高い。
「やる気」は不安定なものであり、仕事の成果に直結するとは限らない。
できる上司は、部下の「やる気」ではなく「強み」と「適性」を見極める。
具体的な目標設定、プロセス支援、承認とフィードバックが部下の成長を促す。
精神論に頼らず、仕組みで成果を出す組織を目指す。
もしあなたが「やる気がない」と責められ苦しんでいるなら、それはあなたのせいではありません。
そして、もしあなたが部下の「やる気」に悩む上司なら、今こそリーダーシップのあり方を見直す時です。
「やる気」という曖昧なものに頼らず、誰もが安定して成果を出せる仕組みを構築することでチーム全体の生産性は向上し、ストレスの少ない「ノビライフ」を実現できるでしょう。
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